湾奥・隅田川のシーバスを食べる・臭み対策はどんな方法が良いのか
釣りをはじめて数か月。湾奥で釣ったシーバスもわりと食べているのですが、気になるのが独特の臭いというか風味というか。
魚の臭みとはまた違う感じの臭いがツーンと抜けてくるのが問題です。
でもやっぱりキャッチアンドイートでいきたい!というわけで調理法によって臭いがどのぐらい違うのか試しtみることにしました。
用意したのは40㎝ぐらいのシーバス2匹。
写真では4匹写っていますが、使ったのは4匹のうち中くらいのサイズ2匹。40㎝いかないぐらいのサイズです。
ちなみに釣り上げたのは都内の石川島公園というところ。
都内のシーバススポットとしてはわりと有名?
橋の下で置き竿をして釣りあげました(うちの奥様が)。
今回はこの隅田川で釣ったシーバスたちを美味しく食べられるのかどうかの検証です。
隅田川シーバスを臭みを感じずに食べられる調理方法
都市河川で釣ったシーバスを食べる際の問題点
都市河川で釣ったシーバスはどうしても水質の影響を受けて臭いが染みついています。たまたま海から入り込んできたシーバスを釣った場合はそうでも無いかもしれませんが、居つきのシーバスの場合は口に入れた時の臭いが・・・
臭いの種類としては
- 洗剤
- 油
- ヘドロ
- カビ
などがあるようです。
工場地帯で釣れたシーバスなんかは「ケミカル臭」がすると表現する人もいるようですね。
まあとにかく通常の生臭い匂いとは違った臭さがあるんですよね。
今回はこの臭いを消すために試行錯誤してみました。
隅田川シーバスの処理状況と調理方針
処理状況
シーバスですが、釣りあげた直後に脳天締めをして、エラのあたりから適当にナイフを入れたあと血抜きをしています。素人がてきとうにやったのでちゃんとできているのかどうかわかりませんが・・・
血抜きをしたらエラや内臓を取り除き、クーラーボックスに入れて帰宅。
3枚におろして塩を振ったら30分ほど放置したあと、出てきた水分を洗い流して水気を拭き取りました。
調理方針
調理ですが火を通した料理にします。
刺身・・・とも考えたのですが河川のシーバスを生で食べるのは寄生虫の危険もあると思い、全て火を通して調理することにしました。
また、火を通すよりも生で食べた方が臭みが出にくいという話もありますが、石川島公園よりも外海に近い、暁ふ頭公園で釣ったシーバスを生で食べようとした際に臭くて食べられず、結局アヒージョにして食べた経験もあります。
隅田川のシーバスを食べる・臭み対策は?
今回は塩焼きと唐揚げという2つの調理方法でためしてみましたので順番にその時の様子をご紹介します。
塩焼きで素材自体の隅田川臭を確認。唐揚げは油を使うことで臭いを落とそうという算段です。
塩焼き
まずは塩焼き。そのまま焼くと臭いのは目に見えているので漬け込む作業を行いました。
3枚におろした身は家にあった食材に漬け込むことにしました。
まずはオーソドックスに酒、ほかはヨーグルト、そして塩こうじです。
牛乳に漬けるといいという話がありましたが牛乳がなかったのでヨーグルトで。塩こうじはうなぎの臭みを消すのに活躍してくれたので今回も期待して使ってみます。
とりあえずこの状態でラップをして冷蔵庫で一晩。
翌日取り出して、早速調理開始(小さい切り身は20㎝ぐらいのシーバスです。一緒に調理しましたが今回の検証の対象ではありません)。
3種類とも調理前に臭った感じでは臭みをぜんぜん感じません。隅田臭って口に入れてから感じるんですよね・・・
焼き上がったのがこちら。味見用に小さく切ってます。早速食べてみると・・・
酒
口に入れると「くっせー」と言いたくなります。臭みはぜんぜん抜けておらず隅田川の風味が舌に残って若干気持ち悪いです。
ヨーグルト
ヨーグルト効果でマイルドになっていますが、臭いのは変わらず。酒よりはマシかなっていう程度
塩こうじ
塩こうじも隅田川臭に勝てず、かなり臭いです。こちらも酒よりはマシかなっていう程度。
隅田川のシーバスを塩焼きで食べるのはかなり勇気がいります。塩こうじはもうちょっと効果を期待していたんですが思ったほどでもありませんでした。
塩焼きはおすすめしません。
唐揚げ
続いて唐揚げです。油で揚げることで塩焼きよりは臭みが飛ぶと思われますが果たして・・・
漬け込んだものは塩焼きの時と同様に酒、ヨーグルト、塩こうじです。
小麦粉をつけてカラっと揚げてみました。
見た目は美味しそうですが味はというと・・・
酒
口に入れるとあの独特な隅田川臭が・・・皮を剥いでもあまり変わらず。食べられなくはありませんが、風味を我慢しながら食べる感じ・・・
揚げる前に皮を剥ぐと多少マシに感じました。
ヨーグルト
酒よりも臭いはかなり軽減されていますがほのかに隅田川の香りが抜けていきます。臭いと関係ありませんが身はやわらかくふっくらした感じでヨーグルトに漬けた効果が出ていました。
塩こうじ
口に入れてよーく味わってみるとほのかに隅田川臭がしますが酒とくらべるとかなり食べやすいです。3つの中では一番イケます。何も言わずに人に食べさせたらこういうもんだと思って食べる人もいるかも。
3つの食べやすさを比較すると
塩こうじ>ヨーグルト>>>酒
という感じ。酒に漬けたものはちょっときついです。他の2つは臭いがするけどまあ食えるかなといった感じ。
隅田川シーバスにスパイスを加えて揚げてみる
塩焼きはかなり厳しい結果に、そして唐揚げでも臭みは消しきれませんでした。
このままではシーバスを美味しくいただけない!!
ということでスパイスやその他食材を加えることでどうにかならないか試行錯誤してみました。
試したのはクミン、にんにく、味噌の3つ。それぞれを相性のよさそうなものと組み合わせて唐揚げに。
- ヨーグルト+クミン
- 酒+にんにく
- 塩こうじ+味噌
- 酒+クミン
という4パターンでどのぐらい臭いが軽減できているのか実食です。
ヨーグルトクミン
クミンの風味によって臭みがほぼ消されています。後味のうわっとくる隅田川臭がありません。これは上々。
酒にんにく
酒にんにく・・・臭いはわりと消されている気がしますが、よく味わってみるとにんにくの風味と隅田川臭が必死に戦っている感じがします。
塩こうじみそ
塩こうじで軽減された臭みが味噌によってさらに中和されほぼ分からなくなっています。ただ味噌が加わることでしょっぱくなるので味付けの調整が必要です。
酒クミン
酒だけでは臭いがかなり残っていたのですが、クミンを加えることで臭みを感じなくなりました。というかほぼクミンですみたいな感じ。
この結果、クミンがかなり強力なことがわかりました。クミンが無い場合はカレーパウダーとかを使うとよさそうです。
塩焼きでもクミンをかけるとだいぶマシになります。
シーバスの南蛮漬け
今回は塩焼きと唐揚げでの臭みチェックでしたが紆余曲折があり、違う料理も作ることとなりました。
ひとつは南蛮漬け。酒に漬けて揚げた唐揚げは臭みが強く、食べるのがしんどかったので酢に漬けてみました。
その結果はというと・・・食べた瞬間は「お、臭くない」という感じなのですが、あとからほんのり隅田川臭がおそってきます。まあ食べられなくはないけどという感じ。
まあ、隅田川臭が気になり始めたらちょっとした臭いでも気になってしまう・・・というのがあるかもしれません。
シーバスのアヒージョ
こちらはアヒージョ。オリーブオイルにニンニクを加えてぐつぐつと・・・さらにローズマリーを加えて臭いを消します。
食べてみたら・・・「うんまいっ!?」ぜんぜん臭みがありません。
ニンニクとローズマリーそして多めの油で煮たことによって臭みが消し去られたようです。油自体も臭くなってない気がする・・・臭みはどこへ行ったのか?
いろいろ試しましたが大量の油で煮込み香辛料を加えるというのが臭みを感じずにいただく秘訣のようです。
隅田川のシーバスを食べる・まとめ
よく素材本来の旨味が・・・なんて言われますが、隅田川で釣れたシーバスに関しては「素材本来の味を徹底的に殺していくスタイル」が美味しくいただく秘訣だと思います(オイ
何せ素材本来の味を活かそうとするとあの臭いが襲ってきますからね。
・塩焼きは臭いを感じやすい
・酒・ヨーグルト・塩こうじ単体ではあまり臭みが消えない
・クミンやカレーパウダーなど香辛料を効かせて揚げると臭いが気にならない
・アヒージョも有効
といったことが今回の検証で分かりました。
食べて何かあっても責任は持ちませんが、隅田川のシーバスを食べようという方の参考になれば幸いです。
ディスカッション
コメント一覧
皮と身で臭みが違うことがよくあるので、皮をはずしてみるというのはいかがでしょうか
コメントありがとうございます。
皮をはずすと臭いが軽減されますね。
ただ、暁ふ頭公園で釣れたシーバスをカルパッチョにしたら臭かったのでやっぱり調理法にも工夫が必要だと思います。
皮なしで香辛料や麹を付けて揚げるのが良いのではないかと。